最後の電話

 

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【1秒だけの着信】からの続きです。

 

翔太と別れることを決意して、荷物も全て取りに行って、合い鍵も返して。

あとは、携帯電話の事務処理のみが残っていました。

翔太はメールより電話派だったし、わりとおしゃべりな方だったので

うちらは2日に1回くらいの割合で電話をしていました。

付き合ってからずっと。

少しだけ話す時もあれば、何時間も話す時もありました。

なので、通話料金が無料にできるように、わたしの携帯電話は翔太の名義で使っていました。

別れることになったので、それの解約と新しくわたしの単独の契約といった事務処理。

後々やってくる、こういう事務処理がホントに堪えるんだよなぁ…と感じました。

『別れた後のツライあるある』じゃないでしょうか?

どのタイミングでかは忘れてしまいましたが、翔太にキャッシュカードを預けていたので

解約した後にそれを受け取ることになるので、あと1回会う機会がありました。

 

そして、解約しに行くと行っていた前夜。

どちらからかけたのかは覚えていませんが、最後の電話をしました。

もう解約してしまう=無料通話も終わり=完全にうちらは終わり。

ということを示していた前夜。

2人とも、「最後に話したい」という思いは同じだったのです。

 

そして、その時に、わたしの手を振り払ったときのことを話してくれました。

1秒の着信がきたあの日のこと。

やっぱり、あれは不本意だったし、あんなこと絶対にしたくなかった。

玲菜のあんな悲しそうな顔を見たのは初めてだったからツラすぎた。

って、泣きながら翔太は話してた。

玲菜のことは今でも好きだし、できるなら一緒にいたい。

玲菜がツライ思いをしているのはもちろんわかってる。

だから、そばにいてあげたい。

でも、それは許されないから。。

などなど。

 

はたから聞いてたら「あんた何言ってんの??」って言われそうですけどね。

第三者の立場に立てばわたしもそう思うと思う。

だけど、翔太もずっとツラかったのはわたしだってわかってるし。

でも、それは自分で撒いた種だから。自業自得ですよね。

ツライのはこっちなんだけど、って思うんだけど、

翔太のツラさも身にしみて感じていた日々だったし

最後にそう言ってくれたのは、やっぱりどこかで嬉しかった。

 

浮気されて別れると後味悪いし、ケンカ別れに近いと思うんですね。

どちらかがどちらかを憎んでしまったりして。

別れてからだんだん時間が経ってきて、「ありえないよ、あいつ!」みたいな気持にしかならなかったけれど

この時は、翔太のツライ気持ちもやっぱり、わかりすぎるぐらいわかったんですよね。

そんなことを言うと「玲菜はどこまでも優しすぎる」って友達に言われたりしたけれど。。

 

最後の電話では、翔太は泣いてたしわたしも泣いてた。

そして、気付いたら朝だった。

電話は切れていました。

どちらかが切ったのかもわからない。

最後の「ばいばい」も言ってない。

だけど、「ばいばい」なんて絶対言えなかったと思う。

言ったら本当に終わってしまうから。

だから、お互いがいつの間にか寝落ちして終わってた、っていうのがいちばん良い形だったと思う。

 

付き合っているときも、電話を切る時がいつもツラかった。

「ばいばい」って言っても、どちらも切らなくて「早く切りなよ!」みたいな。

これも、『カップルあるある』ではないでしょうか?笑

寝る前に電話すると、翔太はよく仕事で疲れていたから、

いつの間にか寝ていたことはたくさんありました。

そんな日々のことを思い出していました。

 

そして、解約もすんでキャッシュカードを返してもらうのが最後の日でした。

そのときに渡そうと思ったのが、【翔太へのラストラブレター】に書いていた

渡せなかったラブレターでした。

雰囲気があまり良いものではなかったので、結局渡さなかったんですね。

渡さなかったことで、こうして数年後に出てきて。

純粋にあの頃の気持ちが知れて良かったなぁと思いました。

 

【別れてから思ったこと】へ続く。

 

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